芝浦工業大学がテレワーク定着後の「オフィス空間」を革新する研究を開始 AIが個人と目的に応じて生産性を上げる場所を提案可能に

2021年10月18日 Off By @Press

芝浦工業大学(東京都港区/学長:山田純)工学部情報工学科の新熊亮一教授は、株式会社良品計画(東京都豊島区/代表取締役社長:堂前宣夫)の協力のもと、センシングと機械学習によるABW※のための環境づくりの研究を始めました。

※ABW(Activity Based Working):従業員が業務内容に合わせて好きな場所で働けるワークスタイル

オフィスで作業する人が生産性を上げる場所の推定技術を確立し、個々の属性や作業目的から適した作業場所を予測。センシングとAI技術による予測を導入した個々人に最適なABWの研究は、世界でも類を見ない革新的な研究です。

【ポイント】

●独自の複数のセンサーユニットを用いたリアルタイム検出ネットワークシステムと、機械学習(AI)による予測を導入した、類を見ないABWの研究

●個人の属性などから、より生産性の向上に寄与するABWスペースの提案が可能に

■働き方が多様化する今、オフィス環境とABWの革新を目指す研究

新熊教授が開発した独自の3Dイメージセンサーネットワークシステムを生かし、オフィス環境の概念を革新する研究を、良品計画の協力のもとで始めます。これはセンシングとAIから個人や属体に応じて予測するというまったく新しいABWの研究です。

コロナ禍で急速に普及したテレワークは、調査によればデメリットに「業務効率の低下」を挙げる人が3割程度おり※、生産性を高める働き方が依然模索されています。

(※東京都3月発表 https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/hatarakikata/telework/donyu/index.html )

▲本研究・実験のために様々なレイアウトを配置した 新熊教授の研究室(撮影 佐伯智美)

■研究計画の概要

研究は(1)200人規模の調査実施と機械学習モデルの構築、(2)実空間での短・長期の実験、(3)空間における作用と効果の関係解明、を行います。

(1)は約200人に属性、習慣や目的ごとに作業したい場所を調査。回答から場所の選定にどの情報(作業目的、個人の属性など)が影響を与えたか、重要度を特徴によって算出し、機械学習モデルを構築します。

(2)では、入力を入室時の回答項目((1)で絞り込み済み)、出力を選択した作業場所として学習。センサーでトラッキングした移動や滞在時間情報による生産性評価によって、最小限の情報から作業目的に応じた生産性を高める場所の予測・提案が可能になります。

また(3)では、音楽をかける、家具(ハイチェア、畳、植物など)を置くといった室内の要因(作用)が、生産性向上、コミュニケーション増加といった結果(効果)にどう作用するかについても解明する計画です。

研究計画の概要

■環境の個別最適化を図った環境づくりが実現可能に

これらの成果を年内には学会で発表する予定です。この研究・開発が実現すれば、作業者の属性や目的に応じて個別最適化を図った環境づくりが可能となり、オフィスの環境づくりが革新されます。

■芝浦工業大学とは

工学部/システム理工学部/デザイン工学部/建築学部/大学院理工学研究科

https://www.shibaura-it.ac.jp/

日本屈指の海外学生派遣数を誇るグローバル教育と、多くの学生が参画する産学連携の研究活動が特長の理工系大学です。東京都とさいたま市に3つのキャンパス(芝浦、豊洲、大宮)、4学部1研究科を有し、約9千人の学生と約300人の専任教員が所属。創立100周年を迎える2027年にはアジア工科系大学トップ10を目指し、教育・研究・社会貢献に取り組んでいます。